柄本つくしと親子関係【漫画『DAYS』感想】
おはこんばんちはなら。
そげぶです。
今日は、最近ハマって一気読みしてしまった漫画『DAYS』を紹介したいと思います。
アニメ化したらしく、話題になってるようですね。アニメの方は見たことありませんが、漫画は文句なく面白いです。
ストーリー
サッカー素人である主人公・柄本つくしが、風間陣という天才サッカー少年と出会ったことをきっかけに、強豪・聖蹟高校サッカー部に入部する。友情・努力・勝利を地でいく、スポーツモノ・部活モノ大好きな私にとってドストライクな漫画ですね。
詳しくは本編を読んでいただきたいのですが、初心者であるつくしが活躍できるミソは、徹底的な自己犠牲精神と観察力からくる「ルーズボール奪取力」などにありまして、ちょっと『スラムダンク』のリバウンド王・桜木を思い出しました。性格は全然違うけども。
ドキドキの試合展開、魅力的なキャラクター(ちなみに私は聖蹟サッカー部キャプテンの水樹が好き)など、漫画の特長はさまざまあります。
母親の存在と親子関係
私が一番好きなシーンの一つに、つくしのお母さんがサッカー部入部をためらうつくしの背中を押すシーンがあります。個人的には1巻の一番の見所なのでぜひ読んでみてほしいですね。
つくしは母子家庭なんですけれども、お金の心配やお母さんと一緒に居られる時間が減ることを理由に、サッカー部入部をためらうんですね。
そんなつくしに、お母さんは「私にはきっと これ以上つくしを変えることはできないんだよ…やっておいでよ お願いだから」とサッカー部入部を勧めます。
なんか最近歳とったのか、こういう親子愛に弱いですね。
私は仕事柄のせいか、親子関係って難しいなあと日々思うのですが、つくしのお母さんは本当にすばらしいですね。
母子家庭だからこそなのか、つくしのお母さんは良い意味で「親としての限界」を知っている気がします。だからこそサッカー部という新しい環境にチャレンジさせるわけですね。
しつこいようですが仕事柄、いろんな親子を日々見ています。中には親(特に父親)が「この経験は自分が支払うコストに見合うのか」と、やってみないと分かりもしない子どもの未来に対してソロバンを弾いたり、両親が全く悪気なく、揃って本人のやる気やチャンスをつぶしてしまったり、というケースがあります。皆さん口では「子ども次第」と言いながら、実際は言葉や態度で子どものやる気を削いでしまうものです。
友達など、自分以外の存在が、子どもの成長において「親」となり得るし、自分が関わるよりもそちらの方がむしろ良い、というある種の「謙虚さ」が親には必要なんじゃないかな、と思わされてしまいます。
つくしのような母子家庭や父子家庭の場合、親が一人であることがデメリットと思われがちですが、一人で育てているからこそ親が自分の限界を知りやすく、「自分以外の『親』となり得る存在」に対して寛容であるとするならば、それは必ずしもデメリットばかりじゃないのでは、と思います。
とまあ、話が少し変な方に行ってしまいましたが、つくしが友達や先輩、敵チームといった新たな出会いを通して成長していく漫画『DAYS』。おすすめです。